地区割り再編でどう変わる?
高校球界は12月1日を持ってアウト・オブ・シーズン入り(3月7日まで)したが、そんな中、我が地元東京都で、かねてより報じられていた東西の地区割り再編の結果が報じられた。
都高野連、東西東京大会の新地区割り発表(日刊スポーツ)
東京都高野連は1日、来夏から実施する全国高校野球選手権東西東京大会の新地区割りを発表した。17年ぶりの再編で、東東京だった世田谷区(20校)を西に、西東京だった中野区(8校)を東に変更する。加盟校は東140校、西133校となる。
▽世田谷区 国士舘、駒大高、駒場学園、成城学園、世田谷学園、大東学園、東農大一、筑波大駒場、東学大付、桜町、千歳丘、深沢、松原、都市大等々力、芦花、日本学園、日大桜丘、都市大高、松蔭、総合工科
東京大会に新風!世田谷が西、中野は東(日刊スポーツ)
東京都高野連は1日、来夏から適用する全国高校野球選手権東西東京大会の新しい地区割りを発表した。今夏まで東東京だった世田谷区(20校)を西に、西東京だった中野区(8校)を東に変更。加盟校は東140校、西133校と1ケタ差に是正される。11月20日の理事会で決定した。夏の東京大会は74年の分割以降、東西2代表制を採用。現在加盟校が東152、西121と31もの差が開いたため、17年ぶり2度目の再編に踏み切った。同高野連の武井克時理事長は「多摩地区と隣接する区を基準に分けた」と説明。加盟校にはこの日、通達した。
77回大会(95年)まで属した西東京に戻る世田谷区には、今年東東京準Vの国士舘がある。05年に優勝した際、西東京代表でともに甲子園に出場した日大三とは、地区大会でぶつかることになる。中野区にも東亜学園、堀越といった強豪校が所属。連盟として「甲子園出場歴は考慮していない」(武井理事長)が、新鮮な顔合わせは夏の東京大会に新風を吹き込みそうだ。
◆東西再編で移動する主な加盟校 東から西へ移動する世田谷区には、国士舘のほか、72年センバツを制した古豪・日大桜丘が所属。今夏東東京8強の駒大高、世田谷学園も甲子園出場歴がある。都立では桜町、千歳丘、深沢など。西から東に移る中野区には、実践学園、明大中野、鷺宮などがある。甲子園歴があるのは、春夏10度出場した堀越、87年夏4強の東亜学園の2校。
世田谷区を西東京に戻す、ということは専門誌にも予想されていたので驚かなかったが、驚いたのが中野区の東への移動である。詳しい経緯は不明だが、「東西格差を同数か一ケタに」という意向も考えると、中野区の移動は校数的にちょうどいいのかもしれない。
さて、地区割りが変わるということは、夏の地方大会のシード校争いにも変化が生じるということにもなる。
東京都の場合、東西のシード校の数というものは定まっていない(春季大会16強入りでシード権獲得)。これは、春季大会の組合せを東西関係なく決めているため、年によって東西のシード校数がバラバラなためだ。参考までに、過去5回分の東西のシード校数を見ていく(2011年は東日本大震災の影響でシード制が設けられなかったので除外)。
2007年
東:関東一、帝京、文京、国士舘、修徳、紅葉川
西:創価、堀越、明大中野八王子、日大三、国学院久我山、東海大菅生、日大鶴ヶ丘、小平南、八王子、昭和
2008年
東:帝京、修徳、世田谷学園、成立学園、国士舘、葛飾野
西:早大学院、日大鶴ヶ丘、日野、日大二、堀越、早稲田実、日大三、東亜学園、専大付、明大中野八王子
2009年
東:総合工科、国士舘、雪谷、小山台、足立新田、葛飾野、駿台学園、駒場学園、二松学舎大付、成立学園、帝京、足立西
西:日野、八王子、日大三、堀越
2010年
東:成立学園、総合工科、修徳、関東一、日大豊山、城東
西:早稲田実、桜美林、日野、日大二、東亜学園、日大鶴ヶ丘、日大三、八王子、創価、国学院久我山
2012年
東:正則学園、成立学園、二松学舎大付、雪谷、東海大高輪台、帝京
西:佼成学園、東海大菅生、堀越、日大鶴ヶ丘、東亜学園、工学院大付、八王子北、創価、府中東、片倉
と、御覧の通り2009年を除くと完全にシード権争いは「西高東低」であることが分かる。しかし、今回の再編でシード権争いにも変化が出る事はほぼ確実と言える。上記に挙げた国士舘や世田谷学園と言った甲子園出場経験のある高校はもちろん、実力校の総合工科、駒場学園、駒大高と言った所がどこまでシード校争いに絡めるかが焦点になりそうだ。
ちなみに、今回の再編では我が母校(中野区所在)も含まれている。これまで日大三や早稲田実、日大鶴ヶ丘と言った強豪の前に屈してきただけに、今回の再編で甲子園への道が広がるかと言えば・・・そうでもない()
一応甲子園出場歴はあるものの、最後に出場したのは20年近く前の話だし、第一、現状の選手の質、体格で帝京や関東一に勝てるわけがない(というか、勝てる気がしない)。まずは、選手の体格向上から始めないと、甲子園どころか、地方大会でも上位にいけない、というのが正直な感想である。指導者の方には、きちんと食事と睡眠を摂らせることから始めてもらいたいものだ。