Final FIGHT

アジアリーグアイスホッケー2008‐2009のプレーオフは、いよいよセミファイナルが明後日24日から、韓国・アニャンアイスアリーナにてレギュラーリーグ1位のアニャンハルラ−4位の日本製紙クレインズ、東京都西東京市ダイドードリンコアイスアリーナにて2位のSEIBUプリンスラビッツ−3位の王子イーグルスの顔合わせで行われます。
そして、SEIBUと王子にとっては、これが最後のライバル対決になってしまうかもしれず、ホッケーファンの注目を集めるのは間違いないかと。1966年に第1回の日本アイスホッケーリーグが始まった際、王子と西武鉄道の力の差はかなりありましたが、その後兄・仁、弟・修の若林兄弟や岩倉組から移籍の岩本宏二氏(グルノーブル、札幌などの五輪に出場。第5回日本リーグで得点、アシスト、ポイントのタイトルを独占し、リーグ初の三冠王に)、故三沢実氏(札幌、インスブルックレークプラシッドの3度の五輪に出場。83年の世界選手権Bグループ東京大会での“ミサワコール”は語り草)らの加入で徐々に力を付け、第5回リーグで初優勝、その後第6回リーグ終了後に国土計画(後にコクドと改称)と分離するも第7回リーグまで3連覇を達成。以後2002年のシーズン後にコクドに吸収されるまで10回のリーグ優勝を成し遂げ、王子のライバルとして常に立ちはだかってきました。
また、コクドは西武から分離して第7回リーグから参戦。80年代前半までは星野好男氏(日本を代表するCFとして活躍。引退後は日本代表監督、西武ライオンズ球団社長兼オーナー代行を務めた)や岩本武志氏(78年の世界選手権Bグループでは、神業セーブを連発。ポーランド戦ではあと2分10秒守り切ればAグループ昇格、というところまで迫った伝説のGK。現SEIBUプリンスラビッツ部長)といった力のある選手を揃えながら、77年の12回リーグを制した後、なかなか勝てなかったが、第20回リーグで王子の5連覇を阻止して3度目のリーグ優勝を果たすと、その後王子との2強時代を10年近くに亘って形成しています(85年から94年までの10年間で、王子とコクドは5度ずつ優勝を分け合う)。
これらのことから、王子にとって西武グループは常に最大のライバルであり、また、ここを倒して初めて優勝した!という実感が沸くチームとも言えるわけで、これほど熱くなれるカードが今季限りで見納めになってしまうかと思うともう…。
おそらくセミファイナルが終わった時、王子、SEIBUどちらが勝ってもため息が出てきてしまうと思います。王子ファンの自分から見れば、王子が勝つことは嬉しいですが、それは同時に、来シーズン東京でアジアリーグアイスホッケーの試合が見られなくなってしまうかもしれない、という思い。そして王子がもし負けた場合、“ダメだったか…orz”という思い。これほど複雑な思いでホッケーを見なければならないのは初めてです…。
ただ、最後にこれだけは言っておきたいと思います。


SEIBUには負けられない!魂を込めて戦え!!


王子とSEIBUの両チームの選手が素晴らしい戦いを見せてくれることを祈って…。