あと10局!

羽生善治名人への挑戦権を争う第68期順位戦A級(毎日新聞社朝日新聞社主催)は、先週木曜日に7回戦の残り2局が行われ、いよいよ8、9回戦を残すのみとなった。
現時点での状況は以下の通り。

5勝2敗…三浦弘行八段(前期7位)、谷川浩司九段(前期8位)
4勝3敗…郷田真隆九段(前期1位)、森内俊之九段(前期3位)、丸山忠久九段(前期4位)、高橋道雄九段(前期B級1組から昇級=9位)
3勝4敗…木村一基八段(前期5位)、井上慶太八段(前期B級1組から昇級=10位)
2勝5敗…藤井猛九段(前期6位)
1勝6敗…佐藤康光九段(前期2位)

次回8回戦で三浦、谷川の2敗同士の直接対決がある関係で、挑戦権争いは3敗者までに絞られた。また、降級争いの方は7回戦で佐藤が森内に勝ち、ようやく初日を出したものの、依然1敗したら即降級という厳しい状況は変わらない。
そしていろいろな意味で注目の8回戦のカードは以下のようになる(左側先手)。

三浦−谷川
丸山−郷田
木村−森内
高橋−井上
藤井−佐藤


やはり注目は谷川−三浦の首位攻防戦、そして降級争いの佐藤−藤井戦ということになりそう。また、挑戦権争いに残れるかが注目される郷田−丸山の4勝3敗対決、挑戦権争いに残るか、それとも降級争いに巻き込まれるのかが焦点の高橋−井上戦、森内−木村戦も注目される。8回戦は2月3日、東西の将棋会館で一斉に行われる。

それにしても、開幕前佐藤九段がこれほどの大不振、前期降級が心配された谷川、三浦の2人が挑戦権争いに絡んでくるとは、誰が予想しただろうか?それほど今年は予想外の展開で進んできている。だから順位戦は悲喜交々の棋戦であり、面白いのである。