アジアリーグアイスホッケーレギュラーリーグ最終戦前展望

アジアリーグアイスホッケー2010-2011シーズンのレギュラーリーグは19日、20日の両日に東京都西東京市ダイドードリンコアイスアリーナにて行われる「COSBY CUPクライマックスゲームズ」と、韓国・安養で行われるハルラ-High1の2連戦をもって終了し、プレーオフ進出順位が決定する。本稿では残り2試合の見どころを国内4チームの戦いを中心に挙げていく。例によって長文になるので以下格納。
1.順位の行方ははたして?
現時点での順位は以下の通り。

チーム 試合数 60分勝 延長勝 GWS勝 60分負 延長負 GWS負
1 王子イーグルス 34 21 2 2 6 0 3 74
2 日本製紙クレインズ 34 20 2 1 7 1 3 70
3 東北フリーブレイズ 34 16 1 3 8 4 2 62
4 アニャンハルラ 34 15 4 2 9 3 1 61
5 High1 34 15 1 1 15 2 0 51
6 HC日光アイスバックス 34 10 3 1 18 2 0 40
7 チャイナドラゴン 36 0 0 0 34 1 1 2

※赤字順位は順位決定済み。
※60分勝ち…勝点3、延長勝・GWS勝…勝点2、60分負…勝点0、延長負・GWS負…勝点1
このうち、ダイドーでは王子とクレインズフリーブレイズとバックスの2連戦が行われる。このうち、王子は一つでも勝てば1位通過が確定。クレインズは連勝が1位通過の必須条件となる。また、フリーブレイズはバックス戦、および韓国の結果次第でプレーオフ進出順位=プレーオフセミ・ファイナルの相手が王子かクレインズのどちらかに決まる。
王子イーグルス-日本製紙クレインズ
両チームともプレーオフセミファイナルでホームからスタート出来る事は決定しているが、1位になるのと、2位になるのとでは相手が変わってくるだけに絶対に負けられない所。王子は今季チーム得点がリーグ最多、失点もリーグ最少と安定感が光る。クレインズとしては第1セット並みに破壊力のある百目木、今、久慈の第3セットをどう抑えるかがカギになりそう。今季対戦成績は2勝2敗。


HC日光アイスバックス-東北フリーブレイズ
既に6位が決定しているバックスだが、来季へつなげるためにも勝ってシーズンを終えたいところ。一方のフリーブレイズも、3位でプレーオフに行くのと、4位でプレーオフに行くのとではやはり違ってくるだけに、是が非でも落とせない一戦となる。
注目としては、田中豪を中心としたフリーブレイズの強力FW陣を、バックスの福藤、菊地両GKがどう抑えるかがカギ。特にバックスはチーム得点王がバド・スミスの14得点、次いで鈴木貴人の13得点と得点力不足が浮き彫りになっているだけに、FW、DFがどれだけ守れるかが焦点。今季対戦成績はフリーブレイズの3勝1敗。


2.個人タイトルの行方は?
まず最大の注目点が、王子・久慈修平が日本リーグアジアリーグ通じて初となる新人での得点王獲得なるかという点。久々に王子に現れたゴールハンターとして、ここまで23得点と得点ランキング1位を走る。続いて、フリーブレイズの田中豪が22点、High1の上野拓紀が21点、フリーブレイズのブルース・マルヘレンが19点と迫っている。ちなみに、前身の日本リーグアジアリーグで日本人選手が得点王になったのは04-05シーズンの伊藤雅俊(元クレインズ)が最後。久々の日本人得点王誕生なるか。
アシストランキングでは王子・今洋祐が42アシストと現在フリーブレイズ・田中(豪)に9本差をつけて独走中。これはよほどのことがない限りタイトル獲得は確実とみてよいだろう。
その今と田中は現在ポイントランキングでもタイトルを争っており、田中が55P(22G、33A)、今が53P(11G、42A)と熾烈な争いを繰り広げている。これは目の離せない展開になりそうだ。


3.最後の雄姿を見逃すな!
先週の全日本選手権(日光)で、地元最後の雄姿を見せたバックス・土田英二にとっては、これが本当のラストゲームとなる。96年に早稲田大から西武鉄道に入社して以来15年間、波乱万丈なアイスホッケー人生を歩んできた男の有終の美を飾ることはできるか。


なお、両日とも第1試合(15:00開始)が王子-クレインズ、第2試合(18:30開始)がバックス-フリーブレイズとなっております。開場時刻、チケット等につきましては、アジアリーグ公式HPをご参照ください。