ありがとう、そしてお疲れ様でした!〜寝台特急富士・はやぶさ最終日〜

JRグループは明日、ダイヤ改正を行いますが、やはりファンにとって衝撃的なのは、寝台特急富士・はやぶさの名前が時刻表から消えてしまう、ということでしょう。
この列車の歴史は古く、「富士」は明治45年(1912年)6月15日に運行を開始した、新橋・下関間を結ぶ一列車(これは現在も富士の列車番号として残っていたが、今回の改正で消滅…)という特急列車がルーツとなっており(今の貨幣価値で1人分の料金が約200000円したとか)、その後昭和4年(1929年)に「富士」と命名。戦争時に廃止されたものの、昭和36年(1961年)に電車特急として復活し、昭和39年(1964年)の東海道新幹線開業によって寝台特急として生まれ変わり、時刻表から消えていた時期を含めると実に1世紀近い歴史を刻んできたことになります。
一方の「はやぶさ」は昭和33年(1958年)10月1日のダイヤ改正で誕生し、こちらは当初から寝台特急として快走。大分・宮崎経由で西鹿児島へ向かっていた「富士」と違い、こちらは博多・熊本経由で西鹿児島へと向かい、長年に亘って活躍を続けてきましたが、新幹線の高速化や飛行機の発達により、徐々に利用客が減少。その後「富士」と「はやぶさ」は二階建て列車(バラバラの行先の列車を混結すること)として生き残ってきましたが、ついに今回の改正で姿を消してしまうことになったのです…。
今回の「富士・はやぶさ」の廃止により、かつての「あさかぜ」、「さくら」、「みずほ」、そして「富士」、「はやぶさ」と5本を数えた東京発九州行きの寝台特急はすべて無くなってしまうことになります。また、青春18きっぷ利用者御用達の列車、と言っても過言ではない“大垣夜行”こと「ムーンライトながら」も今回の改正で臨時列車化。東海道本線を走行する定期夜行列車は「サンライズ瀬戸・出雲」のみになってしまうことになってしまいました。ああ、どうしてみんな無くなっちゃうの…(泣き
明日の午前、「富士・はやぶさ」は終点東京駅にて最後の降車を行います。自分も最後の雄姿をしっかりと見届けてきたいと思います。ありがとう、そして本当にお疲れ様でした…!